Guide — How to Calculate EV

馬券の期待値
計算方法 ― 3ステップ

期待値の計算は難しそうに聞こえますが、実は掛け算1回で終わる単純な作業です。 このページでは「的中率 × オッズ」という基本式を使って、実際のレース例で期待値を手計算する方法を解説します。

基本式

01

計算の3ステップ

02

STEP 1 ― 的中率をどう決めるか

期待値計算の最大のポイントは、的中率の見積もり方です。 的中率は「この買い目がどれくらいの割合で当たるか」を0〜1の数値で表したもの。以下の3つのアプローチがあります。

方法1

自分の過去実績から算出

同じ馬券種・条件で過去に買った回数と的中回数から、的中率 = 的中回数 ÷ 購入回数で算出。 サンプルが10回以上あれば参考値として使えます。

例: 三連複を東京競馬場で30回買って4回的中 → 4 ÷ 30 = 0.13(13%)

方法2

単勝オッズから逆算

JRAの控除率を無視した理論値として、的中率 ≒ 1 ÷ 単勝オッズで見積もります。 多頭数馬券では各馬の勝率を掛け合わせます。

例: 単勝5.0倍の馬の勝率 ≒ 1 ÷ 5.0 = 0.20(20%)

方法3

自分の主観予想

「この馬は30%くらいの確率で来る」という自分の感覚値を使う方法。 検証が難しいですが、予想力を磨くには有効です。

例: 本命馬の3着以内が確率60% → 的中率 = 0.60

03

実例 ― 単勝馬券で計算してみる

シナリオ

馬券種単勝
オッズ5.0倍
自分の見立て勝率30%

計算プロセス

1

的中率 = 0.30(自分の予想)

2

期待値 = 0.30 × 5.0 = 1.50

3

1.50 > 1.0 → プラス期待値

買う価値あり

100円賭けると平均150円戻ってくる見込み(+50円の期待値)

04

実例 ― 三連複フォーメーションで計算

シナリオ

馬券種三連複
買い方1頭軸+相手5頭(10点)
合成オッズ15.2倍
過去実績から推定した的中率8%

計算プロセス

1

的中率 = 0.08

2

期待値 = 0.08 × 15.2 = 1.216

3

1.22 > 1.0 → プラス期待値

買う価値あり

1,000円(10点×100円)賭けると平均1,220円戻ってくる見込み

※ 多頭数買い(複数組み合わせ)では合成オッズを使います。 合成オッズはウマカルクの計算機で自動算出されます。

05

的中率×オッズ マトリクス

オッズと的中率の組み合わせで期待値が1.0を超えるラインが見えます。緑がプラス期待値、赤がマイナス期待値です。

的中率 \ オッズ2.0倍5.0倍10倍20倍50倍
5%0.100.250.501.002.50
10%0.200.501.002.005.00
20%0.401.002.004.0010.00
30%0.601.503.006.0015.00
50%1.002.505.0010.0025.00

セル内の数値は期待値(的中率×オッズ)。1.00以上ならプラス期待値。

たとえば20倍のオッズなら、的中率が5%以上あれば期待値プラスです。 逆に2倍のオッズなら、50%以上の的中率がないと割に合いません。

06

よくある間違い

✗ オッズを的中率と勘違いする

オッズは「配当倍率」、的中率は「当たる確率」。別の概念です。混同すると計算が狂います。

✗ 的中率を感覚だけで高く見積もる

「この馬は絶対来る」という主観は実際の的中率より高く出がち。過去実績で検証することが大切です。

✗ 1点だけで期待値を判断する

期待値は長期的な平均を表します。1レースでの結果ではなく、数十〜数百回の積み重ねで収束する値です。

✗ 多点買いの合計オッズを足し算する

複数の買い目がある場合は単純な足し算ではなく、合成オッズで計算します。

07

控除率 ― なぜ期待値が1.0を超えづらいのか

JRAの馬券にはあらかじめ控除率(テラ銭)が設定されており、 オッズはその分だけ低く表示されています。

馬券種控除率還元率
単勝・複勝20%80.0%
馬連・ワイド22.5%77.5%
馬単・三連複25%75.0%
三連単27.5%72.5%

つまり、全馬券の平均期待値は0.725〜0.80程度。 何も考えずに買い続けると、長期的には投資額の20〜27.5%が失われる計算です。 期待値計算で1.0を超える買い目を選別することが、控除率を乗り越える唯一の方法です。

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