Guide — Kelly Criterion
ケリー基準とは?
賭け金の決め方をやさしく解説
ケリー基準とは、「資産のうち何パーセントを賭けると、長期的に最も効率よく増やせるか」を数学的に求める方法です。 むやみに賭け金を増やすのではなく、期待値と資産額のバランスから最適な額を逆算します。
なぜ賭け金を決める計算が必要なのか
「この馬は絶対来る!」と思って全額賭ける——これは最も危険な行動です。 期待値がプラスの買い目でも、1回の外れで資産が大きく減ってしまうと、 その後の賭けで取り返す機会が失われます。
たとえばこんなケース
資産10,000円 → 8,000円を賭けて外れる → 残り2,000円
次に同じ期待値の買い目があっても、元に戻すには残り2,000円で5倍にしなければならない。
ケリー基準は「勝ったときに増えるペース」と「負けたときに減るペース」を計算して、長期的な資産成長が最大になる賭け金の比率を導き出します。
計算方法
ケリー基準では「資産の何割を賭けるか(Kelly比率)」を求めます。
Formula
期待値 − 1
オッズ − 1
たとえば合成オッズ5倍、期待値1.2の買い目なら:
Kelly% = (1.2 − 1) ÷ (5 − 1)
= 0.2 ÷ 4
= 0.05(5%)
資産100,000円なら、この買い目に賭ける最適額は5,000円という計算になります。
競馬でのケリー基準:予算の考え方
ケリー基準は元々「総資産」に対して適用する理論です。 株式投資なら運用資産全体がbankrollになるため、1/4ケリーでも十分な額になります。
しかし競馬では、多くの人が「今週使う予算(例:2万円)」を基準にします。 この予算はすでに生活費から切り分けたリスク許容額です。ここにさらに小さなfractionをかけると、 賭け金が100〜200円レベルまで下がり、実用的ではなくなります。
2つの使い方
週予算モード(おすすめ)
入力 = 今週使い切る予算
予算自体がリスク限定済みなので、Full〜Half Kellyで十分。 ウマカルクの「標準」モード(1/2ケリー)がこれに該当します。
長期資金モード
入力 = 年間の競馬運用資金
長期で回す資金なら、株と同じく1/4 Kellyが安全。 ウマカルクの「慎重」モードがこれに該当します。
海外プロの手法
香港競馬で巨額の利益を上げたBill Benterは、総運用資金に対して1/3ケリーを使用していました。 ただしこれは「生活費とは完全に分離した数億円規模の運用資金」が前提です。 週末の予算2万円とは全く違う概念なので、fractionだけを真似しても意味がありません。
予算2万円・オッズ5倍・的中率20%の場合
Full Kelly = 5%
| フラクション | 賭け比率 | 賭け金 |
|---|---|---|
| Full Kelly | 5.0% | 1,000円 |
| 1/2 Kelly推奨 | 2.5% | 500円 |
| 1/4 Kelly | 1.25% | 200円 |
| 1/10 Kelly | 0.5% | 100円 |
どのモードでも、1レースへの賭け金は予算の5〜10%以内を上限にしましょう。 ウマカルクでは自動的に予算の10%でキャップがかかります。
ウマカルクでの使い方
ウマカルクの賭け金アドバイザーでは、 自分の資産額を入力するだけでケリー基準による最適賭け金を自動で計算します。 計算機で期待値を確認しながら、そのままアドバイザーに連携できます。
手動でケリー計算をする必要はなく、 「今日の軍資金」と「買い目の期待値」を入れるだけで、 安全な賭け金の目安がすぐに出てきます。